ミックスド・シグナル・オシロスコープ(MSO)
ロジックアナライザとUSBオシロスコープの機能を備えている。
使いやすい操作インターフェース
USBオシロスコープのソフトウェアは通常のオシロスコープと操作方法は同じだが、強力な機能を持ち、使いやすい。
ロジックアナライザはバスデコードとパケットリストをサポートしている。
ロジックアナライザのデータ圧縮率は最大100万倍になり、128kのメモリで128Gと同等の保存能力となる。

Index
- MSOとは何ですか?
- Perytech ミックスド・シグナル・オシロスコープ におけるオシロスコープの機能紹介
- Perytech ミックスド・シグナル・オシロスコープ におけるロジックアナライザの機能紹介
- MSOモード機能の紹介
- ソフトウェアのトライアル
- 製品はどうやって購入するの?
- 規格表
MSOとは何ですか?
ミックスド・シグナル・オシロスコープ(MSO)は、オシロスコープ+ロジックアナライザの機能を組み合わせた装置です。オシロスコープ及びロジックアナライザは、いずれも電子分野の研究でよく使用される機器であり、どちらも電子信号を測定することができますが、機能はそれぞれ異なります。オシロスコープはアナログ信号を測定することができ、画面が常に高速で更新され、信号が変化していく様子を観測できます。ロジックアナライザはデジタル信号を測定し、波形は0 と 1の2つ状態のみで表現されます。チャンネル数が多く、大きなメモリを備えており、一部のロジックアナライザはバス・デコード機能も備えています。通常ロジックアナライザは高速で画面が更新されず、記録された信号を詳しく検査するために使用されます。
PerytechのUSB MSOは、「オシロスコープ」と「ロジックアナライザ」の両方のソフトウェアを使用することができます。オシロスコープのソフトウェアは次の図のように、パネルが従来のオシロスコープに似ており、変動するアナログ信号のリアルタイム観測に適しています。

ロジックアナライザのソフトウェアは次の図のように表示されます(画像をクリックすると元の画像が表示されます)。全画面によって多くのデータを検査でき、様々な機能を備えているため、複数のチャンネルや比較的長いデジタル信号を検査するのに適しています。また、ロジックアナライザはバスデコード機能も有しています。

その他にもMSOモードを備えているため、以下の図(画像をクリックすると元の画像が表示されます)に示すように、デジタルとアナログの波形を同時に測定することができます。MSOモードでは、16個のロジックアナライザチャネルを使用できます。

Perytech ミックスド・シグナル・オシロスコープ におけるオシロスコープの機能紹介
特徴1 使いやすいユーザインタフェース
PerytechのUSBオシロスコープソフトウェアの設計は、次のスクリーンショットに示すように実際のオシロスコープの設計と似ています。インターフェイスは非常に使いやすく、ほとんどのユーザーはユーザーマニュアルがなくてもすべての機能を操作できます。

ソフトウェア画面は、5段階の大きさへ切り替えることや、全画面モードで表示することもできます。

特徴2 強力なソフトウェア機能
ソフトウェアには、「最大値」、「最小値」「周波数」、「周期」等、多くの自動測定機能があります。

カーソル機能は非常に使いやすく、レポートの作成が楽にできます。

Overview機能において、画面の上側に波形全体が表示され、下側には波形の拡大部分が表示されます。灰色の領域を上にドラッグするか、下のスクロールバーで画面を移動することができます。

FFT機能において、ソフトウェアが自動的にpeakの周波数を検出してくれるため、とても便利です。

等価時間サンプリング(Equivalent Sampling)機能は、周期性信号を測定する時、データを累積して信号を分析すると、波形の解析度が4GS/s以上になります。

波形演算機能には足し算、引き算、掛け算、割り算、絶対値、微分、積分…等があります。

リサジュー図形(Lissajous)はX-Yモードともいいます。

周波数カウンタは測定精度が0.1Hz単位まで求められます。

データは、*.PNG、*.BMP、*.CSV(for Excel)、*.txt、*.m(for Matlab)等のファイル形式で保存することができます。次の図はm-ファイルで保存後、Matlabで波形を描いています。

USB関連の技術については、USBエニュメレーション紹介の文をご覧ください。リンク。
特徴3 スタック機能
スタック機能で複数台のオシロスコープを組み合わせることができます。もし4チャンネルを測定したい場合、2台のUSBオシロスコープをスタックできます。最大で4台のオシロスコープをスタックすることができ、同時に8チャンネルを測定できます。

特徴4 LabVIEW API
LabVIEWで自分の測定プログラムを設計することができます。


Perytech ミックスド・シグナル・オシロスコープ におけるロジックアナライザの機能紹介
強力なデータ圧縮機能
Perytechにおけるロジックアナライザの圧縮モードは最大圧縮率が100万倍となり、大幅に測定時間が延長されます。圧縮モードは16チャンネルで使用できます。
圧縮モードの原理:ノーマルモードにおいて、ロジックアナライザはサンプリングされた全てのデータをメモリに保存します。圧縮モードでは、信号が変化したときにのみデータと記録時間を保存します。実際にはサンプリング時間毎に全ての信号が変化するわけではないため、圧縮機能は通常記録時間を大幅に伸ばすことができます。
実際の例で見てみると、メモリ128k(1chあたり)、サンプリングレートを200MS / sに設定し、テスト信号を100Hzクロックとすると、圧縮機能を持たないロジックアナライザは約0.65msのデータのみしか記録できません。旧型ロジックアナライザの圧縮率は256で、記録時間はわずか約167 msですが、Perytechのロジックアナライザは最大圧縮率が2 ^ 20(2 の 20乗)で100万以上となるため、同じ条件における記録時間は640,000 msを超えます。
次の図は、3種類のロジックアナライザの記録時間を示した図です。圧縮機能を持たないロジックアナライザは、同じ条件で640,000msの時間を記録するのに128Gのメモリを必要とします。

圧縮モードでは最大どのくらいの時間を記録できる?
圧縮モードにおける記録時間は、データ変化の頻度に関係してきます。例えば、信号が1msごとに1回変化すると、8kメモリの記録時間は8秒になります
1 ms * 8000 = 8 s
圧縮モードでの実際のテスト
次の図は、ロジックアナライザを圧縮モードにして、USBマウスが接続されたときのUSB通信を示しています。200 MS / sのサンプリングレートでは、64 KBのメモリで5.478秒が記録されます。圧縮モードがない場合、同じ時間を記録するのに各チャンネルで1.09 Gのメモリが必要となります。

次の図は、ロジックアナライザを圧縮モードにして、PLCのRS-232通信を記録したものです。19200のRS-232ボーレートは、240 msにつき約1回通信します。ロジックアナライザのサンプリングレートを200MS / sとし、64kのメモリで76.9秒間記録されました。圧縮モードがない場合、同じ時間を記録するのに各チャンネルで15.38 Gのメモリが必要になります。

次のビデオは圧縮モードのデモンストレーションです:

使いやすいユーザインターフェース
ロジックアナライザは非常に優れたツールですが、多くの研究者はロジックアナライザを使いこなせるまでに時間がかかるため、使用を避ける傾向があります。一部のロジックアナライザの使用説明書には1000ページを超えるものもあります。エンジニアは新しいツールを覚えるために、それほど多くの時間を費やすことはできません。
私たちはユーザーの需要を理解し、世界で最も使いやすいロジックアナライザを開発しました。Perytechのロジックアナライザは操作がとても簡単で、ユーザーのほとんどが説明書を見なくても全ての機能を使いこなすことができます。さらに、ユーザーが信号を観察しデータを分析しやすいように、多くの使いやすい機能を取り入れました。
シンプルで見やすいツールバー
ツールバーには最も頻繁に使用する機能のみを置いているため、ユーザーは簡単に使用することができます。アイコンはシンプルで分かりやすく、たとえ何年使用していなくても使い方を忘れることはありません。応用機能についてはプルダウンメニューにあります。

基本操作は2つのステップのみです。
ステップ1:"Trigger" ボックス(下の画像のカーソルの所)をクリックし、トリガ条件を設定します。
ステップ2:"RUN"ボタンを押します。

便利なチャンネルパネル機能
画面の左側のチャンネルパネルで、測定するチャンネルを設定することができます。チャンネルとバスの名前、チャンネルの追加・削除、チャンネルのコピー・ペースト、チャンネルの色の変更等の設定ができます。Ctrl +マウスの左ボタンを押して必要なチャンネルを選択して、これらのチャンネルを1つのバスにグループ化することもできます(Group Into Bus)。

バス解析機能
Perytechのロジックアナライザはバスのデコード機能により、それぞれのバスの数値を自動的に解析するため、開発時間を大幅に省くことができます。次の図は、Perytechのロジックアナライザを使用したI2Cバスの実際の解析状況です。

次の図は、UART(RS-232)BUS(4チャネル)の分析を示しています。

デフォルトのバス・デコードフォーマットは16進数(Hex)ですが、10進数又はASCIIを選択することもできます(この設定はMenu → Option → Packet Data Formatにあります)。次の図は、ASCII形式で示されたUARTバスです。

Perytechのロジックアナライザは「パケットリスト」機能(Package List)を備えています。この機能はデコードされたパケットを順番通りに独立したウィンドウに表示するため、ウィンドウ内でより多くのデータを確認することができ、パケットの送信状況が把握しやすくなっています。次の図は、I2Cバスのパケットリストを表示したウィンドウ画面です。

次の図はUSBのパケットリストです。データ量が大きい時は、波形のデコードを見るよりパケットリストを見た方が確実に簡単に、素早く理解できます。

パケットリストは、テキスト(* .txt)またはExcelファイル(* .csv)形式でエクスポートできます。

Perytechは新しいバスデコード機能を絶え間なく追加しています。その他のバスデコードの要求がある場合はPerytechにお知らせください。
その他の機能
カーソル機能
画面の上部にある「ルーラ領域」(Rule Area)で右クリックすると、カーソル機能メニューが表示されます。A、Bのカーソルを置くか、A、B、T(Trigger)のカーソル位置に移動(Go to)することができ、マウスの左クリックでカーソルをドラッグすることもできます。カーソルをドラッグして波形のエッジに近づいた時に左クリックを放すと自動でエッジにスナップすることができます。

データフィルタ機能(Data Filter)
データフィルタ機能で必要なデータにフィルタをかけることができます。次の図はSPI信号を示していますが、データ間隔は比較的長いため、画面内では一部のデータセクションしか観察することができません。

このような場合にフィルタ機能を使用して、イネーブル信号(A0)がLowに設定されるときにデータをキャプチャすることができます。

データフィルタの設定後、測定結果は次の図のように表示されます。イネーブル信号がHighの時にデータはフィルタされ、イネーブル信号がLowの時のデータのみが残ります。「セパレートデータ」機能はフィルタされたデータを残して、データを分割する時に使用するもので、データの分析に役立ちます。デフォルトが開いている場合は、これを閉じることもできます。

周波数カウンタ機能
周波数カウンタ機能は最大有効桁数は10桁まで表示でき、精度は最高0.1Hz、最大測定周波数は 200 Mhzです。

データエクスポート機能
このソフトウェアでは、以下の図ように波形データをテキストファイルとしてエクスポートして、ユーザーがデータを分析したり、他のプログラムで読み取れるようにしています。ファイルの最初にある関連情報は、オプションで表示されないように設定することが可能です。

パケットトリガ機能
パケットトリガ機能は特定のパケットをキャプチャすることができます。パケット内容を設定してRunを押すと、ロジックアナライザが繰り返し実行して、適合するパケットがあるかを分析し、パケットが表示されると実行を停止してデータを表示します。

同期移動機能
同期移動機能は、同時に2つのファイルを開いて比較することができます。この同期モードによって2つのファイルを同期移動及び拡大・縮小することができ、同期移動時に同期の開始点(A、B、Tのカーソル)を選べます。

アナログ表示
値を表示するだけでなく、値をアナログプロットとして表示することもできます。

Perytechのロジックアナライザには、他にもハードウェア機能がありますが、ページ数の関係上簡単に説明させていただきます。
パルス幅トリガ機能(Width Trigger): 信号が設定された時間より大きい(または小さい)場合にトリガをかける機能です。
トリガ遅延機能(Delay Trigger): トリガ信号が現れてから遅れてトリガをかける機能です。トリガ後の信号を観測するために使用されます。
ノイズフィルタ機能(Noise Filter): ノイズの多い環境では、ハードウェアのフィルタリングを使用してノイズをカットオフすることができます。
ソフトウェア無期限無料更新: ダウンロードページで最新のソフトウェアをダウンロードしてください。
MSOモード機能の紹介
MSOモードでは、デジタルとアナログの波形を同時に測定できます。ロジックアナライザのソフトウェアメニューにおいて、Setup → Measurement Modeの中からMSO Modeを選択すると、次の図のようにMSOモードに入ることができます。

次の図は、実際にI²S信号を測定しているところです。I²Sは、オーディオDACで一般的に使用されるデジタルオーディオインターフェースです。下の図の上部3つのデジタル信号はI²S信号とし、下部の2つのアナログ信号は、左右のチャンネルの波形です。

画面を拡大すると、上部にデコードされたI²Sパケットが見れます。

ソフトウェアのトライアル
ソフトウェアのテストモードを提供しているため、ハードウェアが無くてもトライアル版をお試しいただけます。ウェブサイトのダウンロードページからトライアル版をダウンロードしてください。
シンプルでおしゃれな外観
Perytech ミックスド・シグナル・オシロスコープ のケースにはブラックのアルミ合金を使用し、表面にはヘアライン加工を施しているため、おしゃれで美しい質感をもち、小型な軽量サイズで持ち運びにも便利です

パネルの文字をレーザー彫刻で施しているため、見た目に美しく、文字がはがれることはありません。前側パネルの端子は1K Hzの矩形波を出力し、プローブに使用します。

付属品: 外付けボックス、MSO、2つのオシロスコーププローブ、LAクリップ、クリップライン、ディスク、およびUSB 2.0ケーブル。
アクセサリには、2つの高品質100MHzオシロスコーププローブが含まれています。





製品はどうやって購入するの?
私たちの製品をご購入いただくには、次の4つの方法があります。
1. Perytechから直接購入: お支払い方法はT/T,PayPal,Alipay等がご利用いただけます。詳しくはE-mailでお問い合わせください。お問い合わせ
2. 現地の販売代理店から購入: こちらから現地の販売代理店を検索し、販売代理店からご購入いただけます。リンク
3. eBay: 私たちの製品はeBayで販売しているため、eBayでご購入いただけます。eBay store
4. Amazon.co.jp:私たちの製品はAmazonで販売しているため、Amazonでご購入いただけます。 Amazon.co.jp store.
保証期限:ミックスド・シグナル・オシロスコープ の保証期限は購入後2年間です。
規格表
オシロスコープの機能に関する規格
Model | MSO-40161 | MSO-40162 | MSO-40322 | MSO-40325 | MSO-40326 |
---|---|---|---|---|---|
Sampling Rate (use 1 channel) |
400MS/s | ||||
Sampling Rate (use 2 channels) |
200MS/s | ||||
Bandwidth | 100MHz | ||||
Channel | 2 | ||||
Memory | 40k per Channel | ||||
Input Impedance | 1MΩ±1% // 20pF±5% | ||||
Max. Input Voltage (for 1:1 probe) |
40Vpk (DC + AC peak) | ||||
Input Coupling | AC, DC | ||||
Vertical Resolution | 8 bits | ||||
Vertical Sensitivity | 2mV/DIV to 5V/DIV (as 2-5-10 step) | ||||
Vertical Range | 8 divisions | ||||
Offset Level | ±4 divisions | ||||
Offset Increments | 0.1 division | ||||
DC Accuracy | ±3% | ||||
Time Base Range | 200 ms ~ 5 ns | ||||
Time Accuracy | 25 ppm | ||||
Time Display Range | 10 Divisions | ||||
Trigger Type | Rising, Falling, Delay-Trigger | ||||
Trigger Mode | Auto, Normal, Single | ||||
Trigger Level | ±4 divisions | ||||
Trigger Increments | 0.1 division | ||||
Measurement | Vpp, Vmax, Vmin, Vmean, Period, Frequency, Average, RMS, High, Low, Amplitude, Middle, Rise Time, Fall Time, +Overshoot, -Overshoot, +Preshoot, -Preshoot, +Width, -Width |
||||
Cursor | Time difference, Voltage difference, FFT Frequency, FFT dbv | ||||
Equivalent Sample | 4GS/s | ||||
Calibration Output | 2.5V, 1kHz |
ロジックアナライザの機能に関する規格
Model | MSO-40161 | MSO-40162 | MSO-40322 | MSO-40325 | MSO-40326 |
---|---|---|---|---|---|
Channels | 16 | 16 | 32 | 32 | 32 |
Memory Depth (Per Channel) |
64k | 128k | 128k | 1M | 2M |
Compression Mode Max Equal Depth |
64G | 128G | 128G | 1T | 2T |
Compression Mode Max Record Time(Sec) |
320 | 640 | 640 | 5000 | 10000 |
Max Sample Rate | 200MS/s | ||||
Bandwidth | 100MHz | ||||
Max Compression Ratio |
1 million | ||||
Available Channels for Compression |
16 | ||||
Noise Filter | Support hardware glitch filter with 1 or 2 sampling width | ||||
Trigger Type | Rising Edge, Failing Edge, Either Edge, High, Low, None | ||||
Width Trigger | Support trigger condition that signal is greater than or less than specific Width Time |
||||
Trigger Position | Trigger position can be adjusted for occupying 10% to 90% of memory, and the default value is 10% |
||||
Trigger Voltage Range | +6V ~ -6V | ||||
Trigger Voltage Resolution | 0.1V | ||||
Max Input Voltage | ±30V | ||||
Protocol Decode | I2C, SPI, UART, I2S, PS2, 1-Wire, USB 1.1, S/PDIF, SD 1.1/2.0, CAN Bus,
Lin Bus,3-Wire, Microwire, SSI, Miller, Manchester, SM Bus, PM Bus, Modbus, Jtag, DMX512, LPC, SWD, HDLC, RC-5, ESPI, Wiegand, QI, HDMI CEC, MII/RMII/GMII, DALI, GPIB, UNI/O, MIDI, FlexRay, (be on the increase) |
||||
Software Upgrade | Free | ||||
Input Impedance | 500KΩ / 10pF |
その他の規格
OS Support | Windows XP / Vista / Windows 7 / Windows 8.1 (32 & 64) / Windows 10 (32 & 64) |
---|---|
Interface | USB 2.0 |
Power Source | USB (DC 5V, 500mA) |
Dimension | 162 x 116 x 24 (mm) |
Weight | 326 g |
Warranty | 3 years |
本製品はCE & FCC認証を取得しています
